国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

予想以上に反響が大きかった前回 2019年1月版から約5ヶ月が経過し、日本の元号も平成から令和と変わりました。やっと最新状況をまとめる時間が少し取れたので、前回のアップデート版として「国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)」を公開します。

2019年前半を振り返ると、特にスマホを中心とした対面/店舗でのQRコード決済における新規参入が多く目立ちましたが、ここに来て新規参入に関してはピークを迎えつつあります。キャッシュレス推進自体はこれからですが… 今年後半にかけて各社戦略が出揃い、特に個人 (B2C) 向けはいわゆるキャズム超え (Early AdopterからMajorityへの突破) が可能なキャッシュレス手段/プラットフォームだけが国内市場で残っていくのではと予想しております。

支払い手段のまとめ方は前回同様、大きく3つの切り口です。予想通り、今回カテゴリーとしての密度が高くなったのはコード決済 (QR/バーコード/スマホ)となりました。各社ロゴが一回り小さく、数は2倍ほど追加しました。

国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

以下、個人的な感想を含め簡単な説明を入れます。スマホを中心にそれぞれのキャッシュレス手段の融合が始まり、まとめ方がより困難になってきました。楽天やJCB、SMBCグループ等メガバンクの全方位的な戦略も注目です。

  1. カード (クレジット/デビット/プリペイド)
    こちらの領域への新規参入はほぼないですが、既存プレイヤーの動きが活発になってきてます。カード側は国際ブランドによる加盟店開拓で数十年先行しており、国内でもNFCによる非接触 (コンタクトレス) が今後増えることを考えるとキャッシュレスの本命となると予想してます。特にVISAは2020年東京五輪に向け大規模プロモーションを始めました。
  2. 電子マネー/NFC (ICカード/スマホ)
    まず注目度が高かったメルペイを追加しました。特に素晴らしいと感じたのは、iDでの非接触 (NFC) スマホ決済におけるアプリのUI/UXです。また、昨今改めてSuica/PASMO等のNFC搭載ICカードやスマホによる非接触がコード決済に比べキャッシュレス体験がより優れていることを再認識した方が多いのではないでしょうか。そういう意味で、JR東日本が進める今後のSuicaを中心としたオープンイノベーションには非常に注目してます。
  3. コード決済 (QR/バーコード/スマホ)
    メルペイ、コンビニ系と銀行系、そして乱立気味であったQRコードの共通化やオープン化を行う事業者のニュースが目立ちました。弊社も含め250以上の企業/団体が参加する一般社団法人キャッシュレス推進協議会で技術標準を進めた共通コード (JPQR) のガイドラインも公表されました。コンビニ系は7Pay (セブンペイ)、ファミマはファミペイや顔認証、そしてローソンは無人/セルフレジやスマホペイと各社アプローチは少しずつ異なるようです。そして、PayPayとLINE Payによる巨大な新規ユーザー獲得キャンペーンは、結果的に国内キャッシュレス決済の認知向上を実現しました。

また、前回記事はありがたいことにTechCrunch等の著名メディアに掲載いただいたり、海外記事でも翻訳/掲載していただき非常に光栄でした。ありがとうございます。

こちらも前回同様、元のPPTファイルもこちらに公開します。自由に社内プレゼン等にご活用ください。外部使用する場合は、弊社のことを一言付け加えていただければ嬉しいです。また有料コンテンツや印刷物等への掲載は、他のカオスマップ同様各社ロゴ使用許諾を取得しているわけではないので、ご注意いただければと思います。

今回のアップデート版は3月にはある程度固まっていましたが、その後社外イベント等にて一部公開し直接フィードバックを頂きながら完成させました。皆様のご協力ありがとうございました。

採用している3つの切り口は、エンドユーザー目線であり、コンビニ等の店舗で我々が一番目にしている視点かと思います。例として一部上げておきます。

コンビニ (ローソン) レジでの支払い手段
ロイヤルHDキャッシュレス店舗での支払い手段
JapanTaxi車両内での支払い手段