寄り道理論

先日、約10年前に通っていた青山学院大学ビジネススクール (ABS) にて登壇させていただきました。アルムナイ主催「第一回ビジネスプランコンテスト最終発表会」のキーノートということで少し恐縮しながらでしたが。少し時間がたちましたが、スライドの一部を公開します。

内容は「寄り道理論」です。

人生サイクル

人生にはそれぞれのサイクルがあり、大きくは以下の3つの線が描けます。直線でもあり、曲線でもあり。

  1. 体力
  2. 景気
  3. 経験/知識/ネットワーク

まず最初の体力に関して、これは重力と同じで、普通の人は歳と共に落ちていきます。20代の頃は朝まで飲んで、翌朝仕事をバリバリこなしてました。ただ、40代になるとそうはいきませんよね。稀に重力に逆らえる人がいますが、それはそれ相応のトレーニング等(?)をされている方ではないでしょうか。

2つ目の景気に対して、ここは自分たちでコントロールできないですが、10〜15年の景気サイクルはある程度予想できます。2020年の東京オリンピック後の日本は誰も予想できません。また日本経済はすでにグローバルで密につながっています。その理由で、今後数年は時間が経過するほどボラティリティ (不確実性) が高くなるということです。

3つ目の経験/知識/ネットワーク曲線ですが、これが唯一自分たちでコントロールできるものではないでしょうか。

そして、忘れてはいけないのは、時間。時間の進み方はすべての人に平等ですが、時間の使い方は人それぞれです。

人生の寄り道の大切さ

それぞれのタイミングで皆さんも何か新しい大きなことを始めるわけですが、私の場合はそのきっかけとして「寄り道」があります。準備期間とも言えます。一つ目の寄り道がLondon生活で、2つ目の寄り道がMBAということになります。

人生の寄り道をしたことでいろいろな「人」と出会い、影響を受け、今まで慣れた環境を自ら変えてLeapしていくことができる一つの方法だと思います。

私が1994年にインターネットに興味を持ったのも、フランスの友人宅でMinitelに出会ったことだったりします。流石に当日会場でこの端末のことは知っている人はいなかったと記憶してます。
MinitelThe Minitel was a videotex online service accessible through telephone lines, and was the world’s most successful…en.wikipedia.org

振り返ると、私の場合の20代〜30代前半は環境依存でした。外資系IT企業という環境で、会社員として、与えられた役割の中で仕事をバリバリこなしてました。特にMicrosoft時代はベンチャーとして急成長していたBillG時代と、世の中で有名になって大企業化したバルマー時代の両方を経験したことは貴重な体験でした。

仕事優先で10年以上走っていると、嬉しい事、悲しい事、本当にいろいろな人生の転機があります。実際は同時に起こる事ではないですが、少しづつ環境が変化し、影響します。2度目の寄り道であるMBA生活を通して落ち着いて自分の考えをまとめました。結果的に、これらが起業家として次の10年〜15年の道を決めるきっかけとなっています。

その後の30代後半から40代は、環境依存だけでなく、自分の人生も経路依存性が出てきます。起業してからも本当にいろいろなすごい「人」に出会いました。少なからず、それらの方から影響され、勉強させていただけるのは本当にありがたいことです。

個人としての次の目標

最後に、次の10年〜15年の目標を語り話は終了しました。なんとなく今思い描いていることは、日本の教育に関わることです。

分野としては、これまで関わっているマネー教育キャッシュレス教育に興味があります。日本は欧米に比べてお金に関するリテラシーが遅れています。ここは学校以外での学ぶ仕組みが必要と考えています。

2つ目に起業家育成です。これまでの起業家としての実際の経験を活かし、世の中に還元する事です。これまで日本で多くの投資家と話しましたが、実際の起業経験者が欧米と比べ極端に少なく、さらに本質的にテクノロジーも理解している人が少ないことを危惧しています。

私の50代はテクノロジーを重視した投資家サイドに入り、次世代の技術系起業家を育て、日本のグローバル競争力向上に少なからず貢献する事です。あと3年ほどですが、これは必ず実現させます。
人生の寄り道が転機に。 大手外資企業を飛び出しフィンテックベンチャーを立ち上げた経緯とは。 | moyale(モヤール)私は、某大手IT企業で営業をしている。大手企業に入って、分かったことがある。 それは、新卒採用時に頻繁にプレゼンされていたvisionやmissionは実際の現場では、ほぼ意識されていないというリアルだ。…moyale.jp

Staple カード発表

本日、法人キャッシュレス推進を実現する「Staple カード」をVISA本社 (東京丸の内) にて発表させていただきました。
記者発表では、弊社より「Stapleカード」の概要説明と新たにリニューアルしたモバイルアプリ等の製品デモを実施させて頂きました。その後、Kyash 鷹取さんより決済プラットフォーム「Kyash Direct」の説明、VISA クラーク保坂さんを交えて「法人プリペイドカード市場への展望と期待」をテーマにパネルディスカッションを行いました。

Stapleカードは欧米で急成長している (例: 米BREXや欧Pleo等のユニコーン)、日本初となるシステム一体型、法人プリペイドカードとなります。これにより、弊社の製品ビジョンである「従業員とのお金のやり取りをシンプルに」を実現します。

本製品は約2年の開発期間を経て製品化を実現しました。その間 2018年4月に発表した実証実験、ソフトウェアのUI/UXだけでなく限度額等考慮したエンドユーザーの使い勝手と、本人/法人確認 (KYC/KYB) プロセスやセキュリティ強化を終えてのリリースとなります。

私自身、Fintech協会やキャッシュレス推進協議会の活動を通して日本のキャッシュレス推進に関わっており、モメンタム育成には一定の成果が上がってきました。しかしながら、その多くは個人向けを中心に議論されております。我々の提案は法人キャッシュレス推進です。
主役である従業員、スタッフ含めすべての企業内個人がキャッシュレス (+ペーパーレス) を推進しないことには日本の生産性、働き方改革は進みません。

いつでも、どこでも、誰でも。安心、便利に使える法人カード。

本製品は、国際ブランドのVISA社、その間にカード発行から決済プロセシング機能までをAPI連携によりワンストップで提供するKyash社とのパートナーシップにより実現しました。

VISAブランドがつくことで国内外5,000万店舗以上のVISA加盟店で「いつでも、どこでも」を実現

  • プリペイド (前払い) なので、与信問題が構造的になくなり「誰でも」を実現
  • そしてKyash Directが提供する不正検知、リアルタイムのチャージ/通知、万が一紛失/盗難した場合のリモートロック等の仕組みで「安心、便利」を実現

詳しくは、以下弊社とKyash社からのプレスリリースをご覧いただければと思います。弊社一社では実現しないこともあり、様々な関係者に協力していただきました。チームメンバーやパートナーの皆様には感謝です。引き続きよろしくお願い致します。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000003611.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000020416.html

国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

予想以上に反響が大きかった前回 2019年1月版から約5ヶ月が経過し、日本の元号も平成から令和と変わりました。やっと最新状況をまとめる時間が少し取れたので、前回のアップデート版として「国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)」を公開します。

2019年前半を振り返ると、特にスマホを中心とした対面/店舗でのQRコード決済における新規参入が多く目立ちましたが、ここに来て新規参入に関してはピークを迎えつつあります。キャッシュレス推進自体はこれからですが… 今年後半にかけて各社戦略が出揃い、特に個人 (B2C) 向けはいわゆるキャズム超え (Early AdopterからMajorityへの突破) が可能なキャッシュレス手段/プラットフォームだけが国内市場で残っていくのではと予想しております。

支払い手段のまとめ方は前回同様、大きく3つの切り口です。予想通り、今回カテゴリーとしての密度が高くなったのはコード決済 (QR/バーコード/スマホ)となりました。各社ロゴが一回り小さく、数は2倍ほど追加しました。

国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

以下、個人的な感想を含め簡単な説明を入れます。スマホを中心にそれぞれのキャッシュレス手段の融合が始まり、まとめ方がより困難になってきました。楽天やJCB、SMBCグループ等メガバンクの全方位的な戦略も注目です。

  1. カード (クレジット/デビット/プリペイド)
    こちらの領域への新規参入はほぼないですが、既存プレイヤーの動きが活発になってきてます。カード側は国際ブランドによる加盟店開拓で数十年先行しており、国内でもNFCによる非接触 (コンタクトレス) が今後増えることを考えるとキャッシュレスの本命となると予想してます。特にVISAは2020年東京五輪に向け大規模プロモーションを始めました。
  2. 電子マネー/NFC (ICカード/スマホ)
    まず注目度が高かったメルペイを追加しました。特に素晴らしいと感じたのは、iDでの非接触 (NFC) スマホ決済におけるアプリのUI/UXです。また、昨今改めてSuica/PASMO等のNFC搭載ICカードやスマホによる非接触がコード決済に比べキャッシュレス体験がより優れていることを再認識した方が多いのではないでしょうか。そういう意味で、JR東日本が進める今後のSuicaを中心としたオープンイノベーションには非常に注目してます。
  3. コード決済 (QR/バーコード/スマホ)
    メルペイ、コンビニ系と銀行系、そして乱立気味であったQRコードの共通化やオープン化を行う事業者のニュースが目立ちました。弊社も含め250以上の企業/団体が参加する一般社団法人キャッシュレス推進協議会で技術標準を進めた共通コード (JPQR) のガイドラインも公表されました。コンビニ系は7Pay (セブンペイ)、ファミマはファミペイや顔認証、そしてローソンは無人/セルフレジやスマホペイと各社アプローチは少しずつ異なるようです。そして、PayPayとLINE Payによる巨大な新規ユーザー獲得キャンペーンは、結果的に国内キャッシュレス決済の認知向上を実現しました。

また、前回記事はありがたいことにTechCrunch等の著名メディアに掲載いただいたり、海外記事でも翻訳/掲載していただき非常に光栄でした。ありがとうございます。

こちらも前回同様、元のPPTファイルもこちらに公開します。自由に社内プレゼン等にご活用ください。外部使用する場合は、弊社のことを一言付け加えていただければ嬉しいです。また有料コンテンツや印刷物等への掲載は、他のカオスマップ同様各社ロゴ使用許諾を取得しているわけではないので、ご注意いただければと思います。

今回のアップデート版は3月にはある程度固まっていましたが、その後社外イベント等にて一部公開し直接フィードバックを頂きながら完成させました。皆様のご協力ありがとうございました。

採用している3つの切り口は、エンドユーザー目線であり、コンビニ等の店舗で我々が一番目にしている視点かと思います。例として一部上げておきます。

コンビニ (ローソン) レジでの支払い手段
ロイヤルHDキャッシュレス店舗での支払い手段
JapanTaxi車両内での支払い手段

キャッシュレスまでの道のり

キャッシュレスで効率を上げ、より快適に会社を運営していくための道のりとして、「Staple」の導入を薦めています。法人プリペイドカード「Stapleカード」登場のタイミングで、よりシームレスな体験をしていただくため、キャッシュレスを取り巻く私たちのサービスも日々進化しています。

給与支払いも、電子マネーで。

以下引用 — — — — — — — — — — —

政府の国家戦略特区諮問会議は17日、電子マネーでの賃金支払いを解禁する方針を固めた。銀行口座の開設が難しい外国人材受け入れ拡大や、2027年に4割を目指すキャッシュレス決済比率の引き上げを狙ったものだ。

https://boxil.jp/beyond/a5939/

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私たちが来年に提供開始を予定している「Staple カード」は、法人キャッシュレスをテーマに、まずは経費のキャッシュレス化を実現する手段として。しかし、私たちはその先のPayroll(給与支払い)キャッシュレスも見据えています。「Staple カード」は、経費にとどまらず、給与支払い、福利厚生など、「企業・組織」と「従業員・スタッフ」の間のお金のやり取りを、スマートにするために登場します。

企業におけるキャッシュレスな世界

私たちクラウドキャストでは、経費精算サービス「Staple」を提供していますが、その先に見ているのは企業や組織におけるキャッシュレスの世界です。つまり、経費精算もいらない世界。極端に言えば、経費精算サービスである「Staple」をも否定する世界です。

経費精算、給与、福利厚生、etc… 企業と従業員の間のお金のやり取りは、これから大きく変わります。

この度、最初のステップである「Staple カード」のはじめてのセミナーを開催することとなりましたが、大きな反響をいただいています。

2019年春のサービスインを予定している「Staple カード」 。今後も継続的にセミナー、イベント、各種発表をしていきますので、ぜひティザーサイトでメールアドレスをご登録ください。