寄り道理論

先日、約10年前に通っていた青山学院大学ビジネススクール (ABS) にて登壇させていただきました。アルムナイ主催「第一回ビジネスプランコンテスト最終発表会」のキーノートということで少し恐縮しながらでしたが。少し時間がたちましたが、スライドの一部を公開します。

内容は「寄り道理論」です。

人生サイクル

人生にはそれぞれのサイクルがあり、大きくは以下の3つの線が描けます。直線でもあり、曲線でもあり。

  1. 体力
  2. 景気
  3. 経験/知識/ネットワーク

まず最初の体力に関して、これは重力と同じで、普通の人は歳と共に落ちていきます。20代の頃は朝まで飲んで、翌朝仕事をバリバリこなしてました。ただ、40代になるとそうはいきませんよね。稀に重力に逆らえる人がいますが、それはそれ相応のトレーニング等(?)をされている方ではないでしょうか。

2つ目の景気に対して、ここは自分たちでコントロールできないですが、10〜15年の景気サイクルはある程度予想できます。2020年の東京オリンピック後の日本は誰も予想できません。また日本経済はすでにグローバルで密につながっています。その理由で、今後数年は時間が経過するほどボラティリティ (不確実性) が高くなるということです。

3つ目の経験/知識/ネットワーク曲線ですが、これが唯一自分たちでコントロールできるものではないでしょうか。

そして、忘れてはいけないのは、時間。時間の進み方はすべての人に平等ですが、時間の使い方は人それぞれです。

人生の寄り道の大切さ

それぞれのタイミングで皆さんも何か新しい大きなことを始めるわけですが、私の場合はそのきっかけとして「寄り道」があります。準備期間とも言えます。一つ目の寄り道がLondon生活で、2つ目の寄り道がMBAということになります。

人生の寄り道をしたことでいろいろな「人」と出会い、影響を受け、今まで慣れた環境を自ら変えてLeapしていくことができる一つの方法だと思います。

私が1994年にインターネットに興味を持ったのも、フランスの友人宅でMinitelに出会ったことだったりします。流石に当日会場でこの端末のことは知っている人はいなかったと記憶してます。
MinitelThe Minitel was a videotex online service accessible through telephone lines, and was the world’s most successful…en.wikipedia.org

振り返ると、私の場合の20代〜30代前半は環境依存でした。外資系IT企業という環境で、会社員として、与えられた役割の中で仕事をバリバリこなしてました。特にMicrosoft時代はベンチャーとして急成長していたBillG時代と、世の中で有名になって大企業化したバルマー時代の両方を経験したことは貴重な体験でした。

仕事優先で10年以上走っていると、嬉しい事、悲しい事、本当にいろいろな人生の転機があります。実際は同時に起こる事ではないですが、少しづつ環境が変化し、影響します。2度目の寄り道であるMBA生活を通して落ち着いて自分の考えをまとめました。結果的に、これらが起業家として次の10年〜15年の道を決めるきっかけとなっています。

その後の30代後半から40代は、環境依存だけでなく、自分の人生も経路依存性が出てきます。起業してからも本当にいろいろなすごい「人」に出会いました。少なからず、それらの方から影響され、勉強させていただけるのは本当にありがたいことです。

個人としての次の目標

最後に、次の10年〜15年の目標を語り話は終了しました。なんとなく今思い描いていることは、日本の教育に関わることです。

分野としては、これまで関わっているマネー教育キャッシュレス教育に興味があります。日本は欧米に比べてお金に関するリテラシーが遅れています。ここは学校以外での学ぶ仕組みが必要と考えています。

2つ目に起業家育成です。これまでの起業家としての実際の経験を活かし、世の中に還元する事です。これまで日本で多くの投資家と話しましたが、実際の起業経験者が欧米と比べ極端に少なく、さらに本質的にテクノロジーも理解している人が少ないことを危惧しています。

私の50代はテクノロジーを重視した投資家サイドに入り、次世代の技術系起業家を育て、日本のグローバル競争力向上に少なからず貢献する事です。あと3年ほどですが、これは必ず実現させます。
人生の寄り道が転機に。 大手外資企業を飛び出しフィンテックベンチャーを立ち上げた経緯とは。 | moyale(モヤール)私は、某大手IT企業で営業をしている。大手企業に入って、分かったことがある。 それは、新卒採用時に頻繁にプレゼンされていたvisionやmissionは実際の現場では、ほぼ意識されていないというリアルだ。…moyale.jp

Staple カード発表

本日、法人キャッシュレス推進を実現する「Staple カード」をVISA本社 (東京丸の内) にて発表させていただきました。
記者発表では、弊社より「Stapleカード」の概要説明と新たにリニューアルしたモバイルアプリ等の製品デモを実施させて頂きました。その後、Kyash 鷹取さんより決済プラットフォーム「Kyash Direct」の説明、VISA クラーク保坂さんを交えて「法人プリペイドカード市場への展望と期待」をテーマにパネルディスカッションを行いました。

Stapleカードは欧米で急成長している (例: 米BREXや欧Pleo等のユニコーン)、日本初となるシステム一体型、法人プリペイドカードとなります。これにより、弊社の製品ビジョンである「従業員とのお金のやり取りをシンプルに」を実現します。

本製品は約2年の開発期間を経て製品化を実現しました。その間 2018年4月に発表した実証実験、ソフトウェアのUI/UXだけでなく限度額等考慮したエンドユーザーの使い勝手と、本人/法人確認 (KYC/KYB) プロセスやセキュリティ強化を終えてのリリースとなります。

私自身、Fintech協会やキャッシュレス推進協議会の活動を通して日本のキャッシュレス推進に関わっており、モメンタム育成には一定の成果が上がってきました。しかしながら、その多くは個人向けを中心に議論されております。我々の提案は法人キャッシュレス推進です。
主役である従業員、スタッフ含めすべての企業内個人がキャッシュレス (+ペーパーレス) を推進しないことには日本の生産性、働き方改革は進みません。

いつでも、どこでも、誰でも。安心、便利に使える法人カード。

本製品は、国際ブランドのVISA社、その間にカード発行から決済プロセシング機能までをAPI連携によりワンストップで提供するKyash社とのパートナーシップにより実現しました。

VISAブランドがつくことで国内外5,000万店舗以上のVISA加盟店で「いつでも、どこでも」を実現

  • プリペイド (前払い) なので、与信問題が構造的になくなり「誰でも」を実現
  • そしてKyash Directが提供する不正検知、リアルタイムのチャージ/通知、万が一紛失/盗難した場合のリモートロック等の仕組みで「安心、便利」を実現

詳しくは、以下弊社とKyash社からのプレスリリースをご覧いただければと思います。弊社一社では実現しないこともあり、様々な関係者に協力していただきました。チームメンバーやパートナーの皆様には感謝です。引き続きよろしくお願い致します。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000003611.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000020416.html

国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

予想以上に反響が大きかった前回 2019年1月版から約5ヶ月が経過し、日本の元号も平成から令和と変わりました。やっと最新状況をまとめる時間が少し取れたので、前回のアップデート版として「国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)」を公開します。

2019年前半を振り返ると、特にスマホを中心とした対面/店舗でのQRコード決済における新規参入が多く目立ちましたが、ここに来て新規参入に関してはピークを迎えつつあります。キャッシュレス推進自体はこれからですが… 今年後半にかけて各社戦略が出揃い、特に個人 (B2C) 向けはいわゆるキャズム超え (Early AdopterからMajorityへの突破) が可能なキャッシュレス手段/プラットフォームだけが国内市場で残っていくのではと予想しております。

支払い手段のまとめ方は前回同様、大きく3つの切り口です。予想通り、今回カテゴリーとしての密度が高くなったのはコード決済 (QR/バーコード/スマホ)となりました。各社ロゴが一回り小さく、数は2倍ほど追加しました。

国内キャッシュレス決済カオスマップ (2019年6月版)

以下、個人的な感想を含め簡単な説明を入れます。スマホを中心にそれぞれのキャッシュレス手段の融合が始まり、まとめ方がより困難になってきました。楽天やJCB、SMBCグループ等メガバンクの全方位的な戦略も注目です。

  1. カード (クレジット/デビット/プリペイド)
    こちらの領域への新規参入はほぼないですが、既存プレイヤーの動きが活発になってきてます。カード側は国際ブランドによる加盟店開拓で数十年先行しており、国内でもNFCによる非接触 (コンタクトレス) が今後増えることを考えるとキャッシュレスの本命となると予想してます。特にVISAは2020年東京五輪に向け大規模プロモーションを始めました。
  2. 電子マネー/NFC (ICカード/スマホ)
    まず注目度が高かったメルペイを追加しました。特に素晴らしいと感じたのは、iDでの非接触 (NFC) スマホ決済におけるアプリのUI/UXです。また、昨今改めてSuica/PASMO等のNFC搭載ICカードやスマホによる非接触がコード決済に比べキャッシュレス体験がより優れていることを再認識した方が多いのではないでしょうか。そういう意味で、JR東日本が進める今後のSuicaを中心としたオープンイノベーションには非常に注目してます。
  3. コード決済 (QR/バーコード/スマホ)
    メルペイ、コンビニ系と銀行系、そして乱立気味であったQRコードの共通化やオープン化を行う事業者のニュースが目立ちました。弊社も含め250以上の企業/団体が参加する一般社団法人キャッシュレス推進協議会で技術標準を進めた共通コード (JPQR) のガイドラインも公表されました。コンビニ系は7Pay (セブンペイ)、ファミマはファミペイや顔認証、そしてローソンは無人/セルフレジやスマホペイと各社アプローチは少しずつ異なるようです。そして、PayPayとLINE Payによる巨大な新規ユーザー獲得キャンペーンは、結果的に国内キャッシュレス決済の認知向上を実現しました。

また、前回記事はありがたいことにTechCrunch等の著名メディアに掲載いただいたり、海外記事でも翻訳/掲載していただき非常に光栄でした。ありがとうございます。

こちらも前回同様、元のPPTファイルもこちらに公開します。自由に社内プレゼン等にご活用ください。外部使用する場合は、弊社のことを一言付け加えていただければ嬉しいです。また有料コンテンツや印刷物等への掲載は、他のカオスマップ同様各社ロゴ使用許諾を取得しているわけではないので、ご注意いただければと思います。

今回のアップデート版は3月にはある程度固まっていましたが、その後社外イベント等にて一部公開し直接フィードバックを頂きながら完成させました。皆様のご協力ありがとうございました。

採用している3つの切り口は、エンドユーザー目線であり、コンビニ等の店舗で我々が一番目にしている視点かと思います。例として一部上げておきます。

コンビニ (ローソン) レジでの支払い手段
ロイヤルHDキャッシュレス店舗での支払い手段
JapanTaxi車両内での支払い手段

キャッシュレスまでの道のり

キャッシュレスで効率を上げ、より快適に会社を運営していくための道のりとして、「Staple」の導入を薦めています。法人プリペイドカード「Stapleカード」登場のタイミングで、よりシームレスな体験をしていただくため、キャッシュレスを取り巻く私たちのサービスも日々進化しています。

給与支払いも、電子マネーで。

以下引用 — — — — — — — — — — —

政府の国家戦略特区諮問会議は17日、電子マネーでの賃金支払いを解禁する方針を固めた。銀行口座の開設が難しい外国人材受け入れ拡大や、2027年に4割を目指すキャッシュレス決済比率の引き上げを狙ったものだ。

https://boxil.jp/beyond/a5939/

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私たちが来年に提供開始を予定している「Staple カード」は、法人キャッシュレスをテーマに、まずは経費のキャッシュレス化を実現する手段として。しかし、私たちはその先のPayroll(給与支払い)キャッシュレスも見据えています。「Staple カード」は、経費にとどまらず、給与支払い、福利厚生など、「企業・組織」と「従業員・スタッフ」の間のお金のやり取りを、スマートにするために登場します。

企業におけるキャッシュレスな世界

私たちクラウドキャストでは、経費精算サービス「Staple」を提供していますが、その先に見ているのは企業や組織におけるキャッシュレスの世界です。つまり、経費精算もいらない世界。極端に言えば、経費精算サービスである「Staple」をも否定する世界です。

経費精算、給与、福利厚生、etc… 企業と従業員の間のお金のやり取りは、これから大きく変わります。

この度、最初のステップである「Staple カード」のはじめてのセミナーを開催することとなりましたが、大きな反響をいただいています。

2019年春のサービスインを予定している「Staple カード」 。今後も継続的にセミナー、イベント、各種発表をしていきますので、ぜひティザーサイトでメールアドレスをご登録ください。

キャッシュレスとペーパーレス(電子レシート)

現在、2015年より活動している 一般社団法人Fintech協会理事として、また今年創立した 一般社団法人キャッシュレス推進協議会メンバーとして、キャッシュレスとペーパーレス (電子レシート) を同時に推進しています。

同時に、一緒に、というのが実は重要です。

最近都内で増えてきたキャッシュレス専門店

ここでは一見競合と思われる企業同志も関係なく、日本のため、今後の業界発展のために、中立でオープンに手を取り合っているのがこれらの団体の良さです。特にFintech協会は、設立当初からスタートアップ/ベンチャー中心の代表クラスが参加し、理事同士の仲もよく、常に刺激を受け志を共有できる仲間たちです。

電子レシート

Fintech協会設立当初より、PFM/会計に関わる理事を中心に、有志による勉強会としてスタートしました。2016年に分科会へ昇格し、それから分科会担当理事として、経済産業省、POS標準化団体 (.NET 流通システム評議会)、小売/リテール企業の方々と電子レシートの標準化を共に推進させて頂きました。

Fintech協会「電子レシート分科会」経緯

現在における「紙のレシート」の大部分は、POSレジの中ですでにデータ化されています。これをわざわざデータから紙に印刷し、エンドユーザーが入手、そして必要に応じて手入力やOCRという高価な技術で紙からデータへ変換しています。

POSレジの世界と我々Fintechの世界は大きな川が流れ、船で渡り遠回りしているイメージです。しかもOCR技術の限界で精度が100%には絶対にならない、本当に非効率な状況です。

これをキャッシュレス/電子レシートがある世界では、POSレジの中のデータのまま、一気にAPIでつなぐ事でこの非効率を解決できます。POSレジとFintechの世界に高速道路の橋を通すイメージです。

当然ながら、直接上流でデータが繋がれば、改ざん防止もでき、レシートからのデータ精度は理論上100%になります。新たなデータ利活用の新サービスも含め、B2C、B2B両方のエンドユーザー、事業者等のメリットに繋がります。

電子レシート分科会では、それらの仕組みやメリット等を幅広く協会会員と共有し普及させる場となり、そして同時にレシート自身のデータフォーマットやAPIでの接続方式の標準化を約2年間ほど関係者と共に推進してきました。

実証実験

それらをより具体的に推進するために、2018年2月に東京都町田市にて経産省/NEDOによるFintechベンチャー含む25以上の企業や団体と共同で電子レシートの「標準データフォーマット」及び「APIに対応した電子レシートプラットフォーム」の実証実験に参加しました。電子レシートの標準仕様を検証する実験を行います~個人を起点とした購買履歴データの活用を通じて消費者理解向上を目指します~(METI/経済産業省)正確な消費者理解に基づく製品・サービスの開発・提供に役立つデータとして、購買履歴があります。 今回の実験の対象となる買物レシート(購買履歴)データは、誰が、いつ、どこで、何を買ったのかを示す、非常に有用な情報です。 …www.meti.go.jp

2018年6月には、その実証実験結果、および「電子レシートAPI仕様書 v1.2.5」ドキュメントが公開されました。

これは結構すごい事で、実店舗でリアルに買い物した購買/レシートデータが、中立でセキュアな「電子レシートセンター」に蓄積され、家計簿 (B2C) や経費精算/会計 (B2B) 等のFintechアプリ/サービスからトークンベースの認証でセキュアに連携し、REST/JSON形式で直接データを取得できるのです。

普及への課題

電子レシートの良さは、ある程度皆さんに理解・浸透できたと思いますが、その普及に関しては一筋縄にはいきません。

B2C視点では消費者サイドのエンドユーザー、供給サイドの小売/流通、事業者側にとっての強力なインセンティブが必要です。特に小売/流通大手が自分たちの競争の源の一つであるPOSデータを他社に提供することは抵抗があります。また、B2B視点ではそれに加え、税制優遇等のシンプルかつ強力なインセンティブの組み合わせが必要です。

キャッシュレス推進

数ヶ月の試行錯誤の後、今後の普及は電子レシート単体ではなく、キャッシュレスと同時に普及させることがベストだと判断しました。その当時、2020年に向けキャッシュレス推進の流れは来ると感じていました。

そこで経産省主導のキャッシュレス・ビジョンへの電子レシート普及の追加をお願いし、その当時水面下で設立に向け動いていたキャッシュレス推進協議会の受け皿として、2018年6月にFintech協会の電子レシート分科会と決済分科会 (Fintech協会代表 丸山さんリード) と統合し、新しく「キャッシュレス分科会」を設立しました。

今思うと、スタートアップ/ベンチャー中心の団体だからできたスピード感でした。

【一般社団法人Fintech協会ほか】キャッシュレスに関わるFintech企業6社による合同記者向け勉強会「キャッシュレス社会に向けて」を開催! …GoodWayは金融機関やIT企業のプレスリリース配信、フィンテック(FinTech)関連のイベント情報など最新動向を提供します。株式会社グッドウェイは金融・IT・教育における未来の創造・共存共栄・エコシステムを目指すメディア・プロモーショ…goodway.co.jp

第一回キャッシュレス分科会として、ペーパーレスをテーマに電子レシート実証実験結果等を協会会員向けに広く共有しました。

新しく結成したキャッシュレス分科会の中で、一般社団法人キャッシュレス推進協議会の【PJ18–3】「キャッシュレス決済時のペーパーレス」プロジェクトにおける計5回の分科会 (2018年10月~2019年3月) に参加し、キャッシュレスとペーパーレスを同時に推進します。ペーパーレスでは電子レシート普及だけでないので、実際にはスコープ拡大となります。

それらの分科会を通して、繰り返し強調してきたことを以下にまとめておきます。

202x年に向けてなくすべきもの

今後のために、以下のような「キャッシュレスなのに紙!?」をなくすべきです。

お財布のレシート束

お財布がレシートでパンパンになっている方をよく見かけます。さらに、せっかくキャッシュレスなのに、紙の売上票 (控え) を出しているお店が多いです。

Suica等のICカード/電子マネー、デビット/プリペイドカード、クレジットカード (1回払い等、2か月以内の支払) 利用時は法令義務はないので、紙の売上票をデフォルト出さずに、せめて紙ではなく電子の利用明細で良いのではと思います。

コンビニの不要レシート入れ

環境 (エコ) にも優しくありません。通常時もキャッシュレス時も、紙のレシートをデフォルト出さないようにし、さらに一部のスーパーで成功している有料レジ袋の仕組みを応用し、希望者のみ (有料) とするなどが有効かと思います。

レシートの糊付け

日本の経費精算はまさに非効率の塊、会社の従業員が残業してまでレシートを糊付けしている国は他にあるのでしょうか? 紙の保存コスト (倉庫代) 含め社会全体で年間最大1.9兆円のムダとのことです。

白紙の領収書

実際には見たことはないですが、企業における経費の不正利用の可能性が高まります。上流側でデータを繋げれれば、改ざん防止の仕組みにすることができます。

最後に

2018年5月には光栄なことにJ-WAVEの番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター: 別所哲也さん) に出演させていただき、キャッシュレスと電子レシートの世界を発進させていただきました。

これに限らず、キャッシュレスとペーパーレスを同時に推進し、日本のグローバル競争力を高めていきたいと思っております。引き続きよろしくお願い致します。

野球型か、サッカー型か

今回は弊社でも新しい社員が増え、話題になる組織の考え方の話。前職のMicrosoftでのマネージャー研修で最初に学んだのは、チーム作りとして「サッカー型」組織をつくること、そして選手が活躍できる「環境作り」に徹することでした。今回はチームビルディングにおける「サッカー型」組織の話にフォーカスし、「環境作り」の話は次の機会とします。

まずは、日本で人気がある「野球」と比較して「サッカー型」組織を説明します。

野球型

野球はピッチャー、キャッチャー、野手とポジションが決まっており、選手は監督/コーチの指示を受け、バッターボックスに立ちます。攻守がはっきりしており、試合終了の時間も決まっていません。

どちらかというと「野球型」組織とは、トップダウンの傾向が強い組織といえ、監督/コーチが答えを持っている場合に機能すると考えられます。

サッカー型

サッカーはFW/MF/DF/GKとポジションは決まっていますが、基本選手自身が自律的に動きます。FWは基本攻めてゴールを決める役割ですが、場合によっては守りに戻る時があります。攻守の入れ替えが早く、試合終了は時間で決まります。

そういうことで、「サッカー型」組織とは、トップの戦略を明確化した後の実行はより選手に任せる自律的な組織といえ、現代のような変化が激しく、答えがない時代に機能すると考えられます。また、制限時間内に結果が求められます。

「正解がない時代」はサッカー型

ただ、どちらが正しいかではなく、業種や職種、時代や環境で変わります。日本国内でも時代とともに野球からサッカーに人気が移りました。ただし、野球もこのままではいけないと改革が進み人気が戻り、サッカーもW杯になるとまた巻き返しています。

結局は、組織にあった型を経営者が選択することです。注意点としては、一度組織が「野球型」に染まってしまうと「サッカー型」に移行するのは時間がかかります。また、「サッカー型」の組織に「野球型」の人材を入れることも避けたいところです。その逆もしかり。

現代は「正解がない」時代と言われます。その場合、状況によって変化・進化できる自律型が望ましいです。指示がないと動けない人材ではなく、指示がなくともプロアクティブに動ける人材が活躍できる時代です。Engineeringの開発プロセスでいうと、野球型はWaterfall開発、サッカー型はAgile開発に近く、弊社のようなスタートアップは正解がなく「サッカー型」がより機能します。

元LINE CEOの森川氏もイノベーション創出と「サッカー型」組織の関係を著書「シンプルに考える」やイベントにて説いております。シンプルに考えるシンプルに考えるシンプルに考えるamzn.asia

「働き方改革」もサッカー型

現在、国内で進めている「働き方改革」ですが、これは組織の「サッカー型」への移行、その改革の手段としてITをフル活用しようという国レベルの生産性向上の取り組みと考えられます。以下、参考記事となります。野球型VSサッカー型――これからの人事は「働き方改革」を実現する組織開発を|社員研修・教育ならPHP人材開発組織を語るとき、「野球型」か「サッカー型」かで対比されることがよくあります。あなたの会社はどちらでしょうか。「働き方改革」が成功するかしないか、その成否は、組織の在り方が大きく影響します。今回は「働き方改革」の視点かhrd.php.co.jp

また、これは個々がプロとして、という前提がまあまあ当てはまるので注意が必要です。実際の経営の現場では、まだプロとしてピッチに立てるかどうか、そこにたどり着いてない人をどう1軍に上がれるよう育てるか、様々な課題にぶち当たります。これは次回の「環境作り」の話に繋げたいと思います。

ピーター・ドラッカーの1992年の記事にも、組織の形として「野球型」と「サッカー型」に触れています。90年前半なので、実際に研究対象になっているのはおそらく80年代です。当時、米国の製造業は「野球型」、トヨタ式生産システムに代表される日本の製造業は「サッカー型」と言及しているようです。もう一つ「テニスダブルス型」もあるので興味ある人は以下のリンクより (英語版) 調べて見てください。The New Society of OrganizationsEvery few hundred years throughout Western history, a sharp transformation has occurred. In a matter of decades…hbr.org

世界で戦えるチームを

話は少しそれますが、今月からいよいよ 2018 FIFA WORLD CUP RUSSIA が開催されます。弊社はヨーロッパだとフランス、ベルギー出身のメンバーがおり、日本代表も出ることから寝不足の日々がしばらく続くと予想しています。ただ、米国、カナダ出身のメンバーはいつも通りの様子です。

グローバル視点ではメジャーリーグやプレミア/セリエAなど、野球もサッカーも世界で日本の選手が戦えるようになってきました。最近は80年代に少年ジャンプやTVアニメで夢中になった「キャプテン翼」が再制作/放送され、今息子と一緒に見ているなど面白いです。

結局は、組織にあった型を経営者が選択すること、その人材を世界から集め、彼らが活躍できる「環境作り」をすることかと思います。我々も野球とサッカーのように、世界で戦えるチーム、プレイヤーを育てることが重要です。また、両方の共通点は、結果として試合に勝つことが目的の一つですが、それだけでなくスポーツを通して仲間を大切にし、人間として成長することも忘れてはいけないと考えます。

Staple 3.0 開発完了

本日、弊社経費精算サービスの新バージョンとなる「Staple 3」の開発が完了しました。開発期間約1.5年、おそらく日本初となるReactJS (以下、React) で書いた本格的な業務アプリとなります。

これから正式ローンチに向けて本格的な準備に入りますが、まさに日本が今必要としてる「生産性革命」「働き方改革」を実現できる、今までにない製品となっております。

React採用のメリットは前回記述したように、Webブラウザアプリ、特に複雑なデータベースクエリーを多用する場合にJQuery/DOMの課題を解決します。また、エンドユーザーが体感する一番のメリットは圧倒的な応答速度 (ブラウザなのにデスクトップアプリのようなイメージ)、そしてマルチデバイスアクセスのサポートとなります。Staple 3.0 on ReactJS技術系Founder & CEOとして、今回はテクノロジーの話をしたい。medium.com

また開発側の視点では、圧倒的なコード生産性を実現できることです。特にモバイル (iOS/Android) のネイティブアプリ開発は、従来iOSにはObjective CとAndroidにはJavaの開発者が少なくとも各一名必要でしたが、React Nativeを使用することで、サーバー側の65~70%のコード再利用が可能となり、iOS/Androidの開発がほぼ同時に開発できることから、トータルの開発生産性が従来の3倍以上となりました。

MS時代にもWindows/Exchange 2000、Office/Exchange 2003、そしてSQL 2008など大きなリリースに関わらせてもらいましたが、それと同様、またはそれ以上に技術者として、そして経営者として、弊社の少数精鋭のエンジニアリングチームと一緒に「とにかくいいもの」を創った感があります。

この製品をこの人数で創ったのかと考えると、1000名のいわゆるサラリーマン エンジニアよりも少数精鋭の10名が勝る、と本気で思ってますし、今回再認識しました。

ソフトウェアの世界ではこれはあり得る話で、人の多さとソフトウェア開発のスピードと品質は反比例します。関わる人が多ければ多くなるほど、また人を投入すればするほど管理・調整コスト (Overhead) がかかります。当然、開発予算も超過につながります。

その結果、実は「いいもの」を創る以外にかける時間が多くなり、製品やコードは「いいもの」にはなりません。また、組織が官僚化し、クリエイティブやイノベーティブという観点からは遠くなっていきます。MS時代にいろいろとトップクラスの開発プロジェクトを見てきた中で、VistaやSQL 2005 (私は関わってませんが..) がまさにこれが部分的に起こったこと。また、その一方コアのOpen sourceに集まる少数精鋭の技術チームとOpen source Communityの熱量がいい側の例かもしれません。

ちなみにMSはVistaとSQL 2005の後、組織内の大幅な開発プロセスの改革に着手し、いわゆるウォーターフォール型からアジャイル開発に1年ほどかけて移行しました。もう10年以上も前の話ですが、SQL 2008の開発チームに入りその改革を数千人規模というスケールで実際に体感したことが今役に立ってます。

とにかく「いいもの」を創る環境づくり、これがマネージメントに一番求められていると思います。MSのマネージャー研修で最初の教わったのはサッカー型組織、主役である一流プレイヤーに遊びも含め「いいもの」を創れる環境を用意することが最も重要です。