Intro

43

今週、43の誕生日を迎えました。去年同様、1年ぶりに今感じていることを書き残しておきます。

人生2度目の寄り道から7年

寄り道の場所であったビジネススクール在学中に独立し約7年、その時産まれた息子も小学1年生となりました。当時の日本はまだ景気が悪く、周りの90%の人が起業に反対し心のどこかでうまくいくはずがないと思っていたのだと思います。

その時の自分は子供たちのおかげで、逆に大きなパワーが湧き今の会社を立ち上げ「Power to the Crowds」というMissionのもと、険しい道を夜一人で懐中電灯を持って歩き始めたわけです。それが、そのうち自転車になり、バイクになり、今は仲間を乗せて軽自動車で走っている感覚です。その仲間たちと寄り道の場所である青山で出会い、今弊社の取締役として活躍しているなんて、本当凄いことです。

Intro

人生のPath-dependency

人生にも経路依存性があるというのが私の考えですが、その当時の選択は今は間違っていなかったと自信があります。そのまま寄り道をせずに挑戦してなければ、きっと違う43を迎えていたと思います。会社員としての立場と経営者という立場、大企業とスタートアップ、言うのと実際にやるのは全く違う世界です。

さらに、テクノロジー側からスタートしたキャリアは今は頭の中でビジネス側の脳と超高速で会話をし、90%以上の人が見えないものがあります。感覚的にアートに近いですが、見えない人にはしょせん説明してもわからない世界があり、ここに起業家としての価値があるのだと思います。

1から10への過程と社会への恩返し

ゼロから1を創り、今は自分より優秀な仲間たちを信じ事業を10倍にしている過程ですが、周りのおかげで着実に次のステップに進むことができています。そして、法人化して5年になる今、できることから少しずつ周りに恩返ししたいと考えております。

事業面では製品Stapleをスタートアップ、NPO、学生起業家に無償提供します。また、理事として参加させて頂いている一般社団法人FinTech協会を通して、育ててもらった日本のエコシステムに貢献したいという思いが強くなっています。

FinTechに関しては、当事者側と周りでは見え方が違うと思いますが、やっと国内でキャズムを超えた感覚です。アーリーアダプターからマジョリティフェーズに入り、これからが勝負です。幕末同様、英国を始め外部から多くを学び東京オリンピックが開催される2020年までにアジアで#1を取れる資産がここにはあります。

StayFoolish

起業家はだれでも最初クレイジーと言われる

Stay Hungry. Stay Foolish.

起業するときに影響を受けたJobsの有名な言葉。

最初のStay Hungryの大切さは、起業家でなくても理解できる。ただ、起業家としては後ろのStay Foolishの部分が実は大切である。しかも、一回きりではなく「続ける」こと、それを意識することがすごく大切であると考えている。

StayFoolish

自分でやってみないと分からない事が多いのが、スタートアップの世界。自分も5年程度でまだまだ未熟であるが、走りながら気づいたことを忘れないように示しておく。

常識人からクレイジーと言われることを恐れない

逆説的だが、彼らは悪気があってそう言っているのではなく、彼らの過去の経験から親身になって「うまくいくはずがない」「他でやっている」「やめた方がいいよ」などと、親切に言っている。そう、彼らは10名中9名側の常識ある人たちであり、マジョリティ層に行くときに真剣に相談する人たちである。

スタートは10名中1名がやっと分かる程度

3% − 周りの人にもよるが、たぶんこの辺りがいいと思う。この時に大切なことは自分がどうしてもほしい、#1カスタマーになれるものに絞るべきということ。みんながほしいものではなく、自分が本当にほしいもの。これが最短距離であり、徹底的にこだわるべきところ。

WhenToStart

最初のリリースで10名中2-3名が分かる程度に

最初の製品リリースまでの開発期間は長くても3か月。V1.0は超コアのシナリオ一つにフォーカスし、すべての機能はここでは必要ない。ここからアーリーアダプターからのフィードバックを一つ一つ拾っていき、予定している機能を検証していく。目に見えるものがあって、人は精度の高いフィードバックができる。うまく行けば、鋭い一握りの投資家が理解を示してくれる。投資家も動くものがないと、あたりさわりのない世間話で終わる。

また、テクノロジー プラットフォームの選択は重要なので、ここは慎重に行いたい。特に後戻りが容易でない場合は注意する。実例として、弊社では2009年9月にiOS (ネイティブアプリ)、クラウド側は2010年9月に Heroku (Ruby on Rails) を選択した。表面的にテクノロジーを見ている人たちはスマートフォンアプリの開発にHTML5を採用して、後から現実を思い知り、結局ネイティブアプリを遅れて採用している人が当時多かった。Javaが出てきた時の再現性がここにある。また、Heroku社はその後セールスフォース社が買収し、現在PaaSとしてトップクラスの地位を確立している。

本格的にアクセルを踏むのは10名中4-5名が分かる程度で

アーリーアダプターからのフィードバックを反映し、一定以上のユーザーベース (わかりやすいのは1万人、100社など) に成長させ、トラクション (売上、誰かが実際にお金を払ったという実績) を示す。そして、やっと市場に競合が現れたら、それは仮説検証という大きなマイルストーンが終了したということ。大抵の人はここでスタートするので、一気に競合が増える (ように見える)。ただ、目に見えるところだけを真似するところはおそらく途中で脱落するので、あまり周りを気にしないこと。

大企業の新規事業はこの辺りからの参入が多く、彼らは別の戦い方をしてくるのでそれまでの長い準備期間に本当の競争優位を獲得しておく。周りのこのフェーズからのスタートは正直Too late、V1.0をリリースでも遅い方である。ここはV1.x の途中からV2.0をリリースしていよいよアクセルを踏むところ。資金調達、人材増強、ここぞといわんばかりに攻めていく。

ここまでくれば、周りが分かってくれるのは時間の問題である。競合も含め市場を形成し、説明を手伝ってくれるので、人に説明する時間はほとんど必要なくなる。投資家との話も非常に早い。急に親しくなったり、「やっぱり来ると思った」という人たちには、今後の付き合い方を気をつけた方がよい。日が当たっていない時から声をかけてくれる人が一番大切な人たちである事は言うまでもない。

最初は自分のために創ったものが、いずれ社会との接点を見つけ、世の中のために考え、働くことになる。そのVisionは単なる仕事の域を超えるので、結果的に長期的に続けられ、それらを中心としたGravityにより仲間も徐々に増える。最初から立派なVisionやMissionは必須ではなく、VisionやMissionは起業家や会社とともに成長してもいいものだと思う。

ただ、時間が経つにつれて、非常識がいつの間にか常識になる。その時に、あえてFoolish側に持っていくことが必要であることを忘れないでほしい。

まとめ

  • 起業家はだれでも最初クレイジーと言われ、長い間孤独を味わう。心配しない。
  • 自分がほしいもの、1stカスタマーであること。これが最短距離。ただし、テクノロジーの選択は慎重に。
  • みんながスタートするときにアクセルを踏む。それまでに本質を見極め、競争優位を獲得しておく。

これがどのくらいの時間軸でくるかわからないが、とにかく辛抱強く続けることが大切である。リスクとリターンの関係は普遍的である。Stay hungry. Stay foolish.

 

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London FinTech Report 2014

ロンドンのFinTechシーンの今を伝える記事をTechCrunchさんに寄稿させていただきました。ロンドンは個人的に思入れが強い場所ですが、少しでも国内スタートアップシーンに貢献できればと思っています。

今回の出張にあたり、英国政府関係者、トーマツベンチャーサポートを始め、皆様のご協力ありがとうございました!

参考リンク

Business in UK & London

FinTech startupの例

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Partnership with Yayoi

30年以上の長い歴史を持ち、業務ソフトの分野で圧倒的な市場シェアを持つ会社が、我々のような3年目のベンチャー企業に投資をしていただける事とても光栄です。2011年末のアプリコンテスト受賞時からの関係ですが、今回の提携に至る迄のプロセスを通して、岡本社長やスタッフの皆さんの考え方を共有でき、密度の濃いやり取りをさせていただきました。製品・サービス、及び既存のエコシステムに対して補完関係であること、起業家育成に対する共通の考え方など、規模は違いますが、顧客視点で双方に大きなシナジーがある提携となりました。

Yayoi

弊社のようなITベンチャーは、先攻投資が必要であるため、通常ベンチャーキャピタルからの出資を先に行います。しかし、最終的には経営者の判断です。弊社は結果的に事業会社からとなりましたが、これは短期的な投資回収ではなく、長期的な視点で顧客中心のシナジーを優先させたからです。

振り返ると、米国発のファイナンスでのITイノベーションが日本とアジアに拡大すると予想し、2009年にxNoteプロジェクトをスタートさせました。そして、最初のiPhoneアプリをその年に公開しました。それが今のbizNoteの原型であり、自分たちがほしいものを、実際に使いながら製品開発を行ってきました。スタートから三年半、時間はかかりましたが周りに支えられながらここまで来れたこと、嬉しく思います。

とはいえ、まだ道半ばです。創業時に立てた企業理念を再度思い出しながら、勇敢で誠実で謙虚に、ビジネスを大きく発展させたいと思います。この経験はユニークで次世代に貢献できると思うので、国内の起業家育成にこれ迄以上に力を入れたいと考えています。

起業家としてはまだまだ未熟ですが、今後ともご支援宜しくお願い致します。

(提携の中味に関しては、プレスリリースやメディア記事をご覧下さい。)

We’re pleased to announce that our company, Crowd Cast, Ltd. raises 25M JPY from Yayoi Co., Ltd..

Yayoi (formerly known as Intuit Japan) is very famous as the #1 accounting software company for small and medium-sized businesses, with more than 60% of the market share in Japan. Their software has more than 1M registered customers in total.

Once again, thanks so much for your support.

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How I started a business

日本での起業家育成教育の取り組みに参加させていただいた流れで、自身の起業に至るまでの経緯を語ったインタビュー記事が公開されました。

ここでは人生における寄り道、家族、そして新たな挑戦を行うことの重要性を語っております。

記事のダウンロードはこちらから:
http://www.jeenet.jp/wp-content/uploads/2011/03/bp_20.pdf

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Entrepreneurship is a key for growth

私たちは全国の大学・大学院、経済産業省、大和総研の方たちが推進している起業家育成教育に対する取り組みを応援しております。

現在の日本は、欧米に比べ起業家育成の仕組みと教育や環境から生まれる起業家精神 (アントレプレナーシップ マインド) が弱くなっています。今後の日本で求められるのは今までの国内大企業型人材ではなく、起業家精神が高いグローバル型人材であると考えております。

私自身、ビジネススクール在籍中に以下の全国フォーラムにて登壇させていただきました。
http://www.entrepreneurshipweek.jp/news/archives/2010/10/1114.html

参加させていただいたのは、今後の成長の鍵は起業家育成であり、次世代の子供達にその成長の基盤を少しでも残しておきたいからです。今後もいろいろな形で社会に貢献したいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。